変形性股関節症は、関節軟骨の摩耗や損傷によって引き起こされる股関節の疾患です。主に中高年の女性に多く見られ、痛みや可動域の制限が日常生活の質を低下させる原因となります。鍼灸治療はこの疾患に対する補完的なアプローチとして注目されており、以下にその効果や治療法について詳しく説明します。
変形性股関節症の症状
- 初期症状: 歩行時や立ち上がり時の股関節の違和感や軽度の痛み
- 進行症状: 動作時の鋭い痛み、安静時の鈍い痛み、可動域の制限
- 重症化: 股関節の変形や脚長差、日常動作の困難
鍼灸治療の効果
鍼灸治療は、変形性股関節症の痛みの軽減や症状の緩和に効果があるとされています。主な効果は以下の通りです:
- 痛みの軽減
鍼を刺入することで、脳内でエンドルフィン(天然の鎮痛物質)が分泌され、痛みが和らぎます。 - 炎症の緩和
股関節周囲の血流を改善し、炎症の原因となる老廃物の排出を促進します。 - 筋肉の緊張緩和
鍼灸治療により、股関節周囲の筋肉がリラックスし、関節への負担が軽減されます。 - 可動域の改善
関節の動きをサポートする筋肉や靭帯のバランスを整え、スムーズな動作を促します。 - 自律神経の調整
痛みやストレスが原因で乱れがちな自律神経を整え、睡眠や免疫力の向上も期待できます。
鍼灸治療の具体的なアプローチ
- 局所治療
痛みのある股関節周囲に直接鍼を施し、血流や代謝を促進します。 - 経絡治療
東洋医学の視点から、痛みや炎症の原因となる気(き)や血(けつ)の滞りを改善します。特に、股関節に関連するツボを中心に施術を行います。 - 全身調整
姿勢や骨盤の歪みを整えることで、股関節への負担を軽減します。また、股関節だけでなく膝や腰の状態も改善することを目指します。
治療頻度と期間
変形性股関節症に対する鍼灸治療の効果を最大限に引き出すためには、定期的な施術が必要です。
- 初期: 週1~2回の治療を1~2か月継続
- 維持期: 月1~2回のペースで症状を管理
鍼灸治療の併用で効果を高める方法
- 運動療法: 筋力トレーニングやストレッチで股関節をサポートする筋肉を強化
- 体重管理: 股関節への負担を軽減するための食生活の改善
- 温熱療法: 血流をさらに促進するために自宅での温めケアを併用
- ハイボルト治療:電気刺激が神経や筋肉の深部に作用し、痛みの原因となる部分を直接ケアします。
まとめ
変形性股関節症の治療において、鍼灸は痛みの軽減、血流促進、筋肉の緊張緩和など多面的な効果を発揮します。また、薬や手術に頼らない自然な方法で、症状の改善を目指すことができます。股関節の違和感や痛みにお悩みの方は、ぜひ一度、札幌市西区にあります八軒さきがけ鍼灸整体院にご相談ください。