1. 自律神経バランスの乱れとは?
  2. 自律神経の不調の原因
  3. 交感神経機能亢進と低下による症状
  4. 鍼灸治療で効果的なツボの紹介

本文


自律神経バランスの乱れとは?

自律神経バランスの失調(不調)は、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることによって引き起こされます。このバランスが崩れると、さまざまな体調不良が現れることがあります。

自律神経の不調の原因

自律神経の乱れの原因としては、以下のようなものが挙げられます:

  • 不規則な生活様式
  • 社会的ストレス
  • 気候の変動や寒暖差
  • 刺激物の過剰摂取(カフェインなど)
  • 休養や睡眠不足
  • 不規則な食事

交感神経機能亢進と低下による症状

自律神経の不調には、交感神経機能の亢進と低下の2種類があります。

  1. 交感神経機能亢進(副交感神経機能低下)による症状:
    • 息切れ
    • 精神不安
    • 頭痛や腰痛
    • 頻尿や多尿
    • 不眠
    • 食欲低下
    • めまい、悪心
    • 眼痛、手足の冷え
  2. 交感神経機能低下(副交感神経機能亢進)による症状:
    • 疲労感
    • 腰痛や肩痛
    • 体全体の筋肉のこわばり
    • 汗の不足
    • 腰部や腹部、四肢末端の冷え
  • 鍼灸治療で効果的なツボの紹介

    自律神経バランスの乱れに対して、鍼灸治療では以下のツボが効果的です。

    1. 交感神経機能亢進に対するツボ
      • 復溜(ふくりゅう):
        • 腎経の経絡上にあり、体内の水分バランスを整える効果があります。特に、身体の冷えやむくみ、精神的不安などを緩和します。また、自律神経のバランスを取ることで、息切れや不眠などの症状の改善に役立ちます。
      • 陰谷(いんこく):
        • 腎経に属するツボで、身体の冷えやむくみを改善する効果が期待できます。特に、精神的なストレスや緊張を和らげ、心身をリラックスさせる効果があるため、交感神経が過度に興奮している状態を落ち着かせます。
    2. 交感神経機能低下に対するツボ
      • 足臨泣(あしりんきゅう):
        • 胆経のツボで、エネルギーの巡りを促進し、体内の気血の流れを改善します。疲労感や倦怠感を軽減し、体全体の活力を取り戻す効果があります。また、体温調節を助け、冷え性の改善にも効果的です。
      • 外関(がいかん):
        • 三焦経の経絡上に位置し、気の流れを調整し、身体の熱を散らす効果があります。特に、肩こりや筋肉のこわばりを和らげ、血行を促進することで、交感神経機能低下による冷えや疲労感を改善します。